ギター弾きのための音楽理論講座3 スケールはレバレッジをかけてマスターしよう!
前回の「ギター弾きのための音楽理論講座2」では音程とは何か?メジャースケールとは何か?という事を解説していきました。
おさらい
・メジャースケールとは最初の基本となる音から「全・全・半・全・全・全・半」という規則性を持った音程の並び
であると解説しました。
「最初の基本となる音」はルートと呼ばれます。
そのため、「C」の音から「全・全・半・全・全・全・半」という規則性を持った音程の並びを「Cメジャースケール」と呼びます。
ここまでは前回の講座内容です。
今回はメジャースケールを効率的に覚えて弾けるようになる方法をご紹介します。
スケールの覚え方
楽器屋さんなんかのギター教則本コーナーをのぞくとスケールブックなるものが売っています。
「メジャースケール」「マイナースケール」「オルタード」「ペンタトニック」「ミクソリディアン」「フリジアン」・・・ほかにも様々な種類のスケールが紹介されています。
さらに恐ろしい事にそれらのスケールに対してすべてのキーで書かれています。
キーは12あります。
さらにはそれぞれに色んなフォームで・・・
もうページは数百ページに及び、これらを全部覚えるとなると至難の業。
無理です。。。
ここで朗報です!!
このような丸暗記をする必要はありません。
Cメジャースケールの規則性を覚えたように、それぞれのスケールを少し掘り下げてみると関連性やそのスケールの意味が分かってきます。
そうなると覚えなくても自分でスケールを作れるようにるのです。
基本のフォーム
下のタブ譜は「Cメジャースケール」の基本形です。
まずはこの形をマスターして下さい。
この形を上がったり下がったり練習して下さい
- 上昇
「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド・ウン」 - 下降
「ド・シ・ラ・ソ・ファ・ミ・レ・ド・シ・ラ・ソ・ファ・ミ・レ・ド・ウン」
最後のウン=休符です。
メトロノームを120くらいで鳴らして一緒に弾けるようになるまでがんばりましょう。
今弾いたものを別の図で表してみます。
一番上の横線が1弦
一番下の横線が6弦
縦線がフレットです。
6弦の黒丸を8フレットに合わせて弾くとCメジャースケールになりますね。
レバレッジをかけてマスターする
この形が指になじんだらメジャースケールにレバレッジをかけてマスターする時がやってきました。
レバッレジとは「てこの作用」のことです。
小学校の時に勉強したてこの原理のあれです。
簡単に言うと「最小の力で最大の結果を引き出す」ということ。
メジャースケールを簡単にマスターしようと言う訳です。
ここで問題です。
Aメジャースケールを弾いて下さい。
弾けますか?
答えは
です。
Aは6弦の5フレットにあります。
6弦の黒丸を5フレットに持ってきて先ほどのCメジャースケールと同じフォームで弾いただけです。
これがギターならではのスケールをマスターする方法です。
CメジャースケールもAメジャースケールも運指の形は同じなのです。
Gの音からこの形を弾くとGメジャースケールになります。
もう一つだけ覚える事があります。
6弦の各フレットの音名です。
まずはこの表を見ながらそれぞれのフレットの音名を確認していって下さい。
6フレットはA#です。
Aの半音上なので#がつきます。
またB♭と読む事も可能です。
ここでまたもや問題
- Dメジャースケールを弾いて下さい。
- G#メジャースケールを弾いて下さい。
ルートとなる音が6弦のどこのフレットにあるか確認し、メジャースケールのフォームで弾くだけです。
ここまではOKですか?
OKならばすでにあなたは12個のメジャースケールを弾けるようになったという事です。
メジャースケールは12個しかありません。
すべてのメジャースケールが弾けるようになったのです!
苦労して12個のスケールを丸暗記しなくても、メジャースケールの基本形と6弦の各フレットの音名をマスターするだけで。
これがレバレッジをかけてスケールをマスターする方法です。
先ほどの問題の答えは以下のページにあります。
LESSON3 解答編
次回は「マイナースケールとは?」です。