初心者のためのウクレレ入門講座

ウクレレ

ウクレレって見た目も音もかわいくて、自宅やアウトドアでポロロン〜と弾くには最高の楽器ですよね。
特に夏はあのサウンドが暑さを癒し、ハワイの風を運んできてくれるので、猛暑が続く日本の夏の新しい風物詩として定着してほしいものです。

また、ウクレレは楽器本体の大きさも音量もコンパクトなので、「これから楽器をはじめてみたいけど、保管場所やご近所さんの目や耳が気になる」という初心者の方にもおすすめです。

この記事ではオンラインの音楽スクール「THE POCKET」を運営する筆者が考える、ウクレレの魅力と初心者さんに知っておいて欲しい基本知識を解説していきます。

ウクレレってどんな楽器?

「ウクレレ=ハワイ」
これほど地域のイメージと密接に結びついている楽器も少ないのではないでしょうか?
まずはそのルーツや楽器としての特性から見ていきましょう。

ウクレレはハワイ生まれ

ウクレレのルーツは、ブラギーニャというポルトガルの楽器にあります。
1879年にポルトガルからハワイに訪れた移民が、ハワイの木材である「コア」を使って故郷の楽器を作り始めたことが現在のウクレレにつながっていきます。

1910年代にはアメリカで、1920年代には日本にもウクレレが伝わってきたと言われており、古くは牧 伸二氏や加山 雄三氏がウクレレを広め、ウクレレの神様とも呼ばれたハーブ・オオタ氏が本場の魅力を伝え、ザ・ドリフターズの高木 ブー氏、サザンオールスターズの関口 和之氏など多くのミュージシャンから愛される楽器へと育っていきました。
その後、初心者でも始めやすい楽器として定着しています。

仕組みはギターと同じ

楽器としての基本構造はギターとほとんど同じで、ヘッド、ネック、ボディーという各パーツにペグ(糸巻き)、ナット、フレット、サドル、ブリッジなどの部品で構成されています。

ウクレレの各部名称

弦の本数はギターが6本なのに対し、ウクレレは4本しかないので出せる音域が狭くなっています。
(ギター=4オクターヴ弱、ウクレレ=2オクターブ強)

ウクレレの音域、ギターとの比較

使われる弦はナイロン製のもので、クラシックギターと似ています。
(クラシックギターは1〜3弦がナイロン弦、4〜6弦が鉄弦で、アコースティックギターやエレキギターは全部が鉄弦です。)

とってもコンパクト

ギターと比べるととてもコンパクトで、ギターが全長約100cm、横幅30cm〜40cm程度なのに対して、ウクレレは全長55〜70cm程度、横幅20〜25cm程度しかありません。

ウクレレのサイズ、ギターとの比較
サイズが小さいので、初心者の方でも楽に持つことができ体への負担も少なくなっています。
また、コンパクトなボディーは音量も小さく、保管場所もコンパクトでなので日本人の住宅事情にもぴったりです。

「これから何か楽器を始めてみたいな」という方が手軽にスタートする楽器としても最適です。

ウクレレの種類と選び方

ウクレレとひと口に言っても、大きさや使われている木の材質によってたくさんの種類があるのですが、ここでは代表的なソプラノ、コンサート、テナーという3つの種類をご紹介していきます。
初心者の方はまずこの3つの大まかな違いを理解しておくことで、楽器選びや音の聞き分けがしやすくなります。

ソプラノ、コンサート、テナー

この3種類のウクレレで、いちばんの違いは「大きさ」です。
大きさが違うと音質や音量はもちろん弾きやすさまで変わってくるのですが、それぞれに独自の魅力があり「どの種類がいちばん良い」ということは言えません。
自分の求めるサウンドや弾き心地にあった種類を選ぶことになります。

ですが、初心者の方が「求めるサウンド」と言われても困ってしまうと思うので、まずはそれぞれの大まかな違いを知って最初の1本を選ぶ目安としましょう。

サイズの違い

まずは3種類の大きさの違いを、次の4つのポイントに注目して見ていきましょう。

  1. 全長:ヘッドの先からボディーの先までの長さ
  2. フレット数:フレットとは、ネックに付いている金属製のバーのこと
  3. ナット幅:ナットとは、ネックの先端にフレットと並んで付いている、白いバーのこと
  4. スケール:「弦長(ナットからサドルまでの距離)」のこと

ウクレレの種類ごとの特徴

種類/項目 全長 フレット数 ナット幅 スケール
ソプラノ 約55cm 15f 約3.5cm 約35cm
コンサート 約62cm 20f 約3.5cm 約38cm
テナー 約68cm 19f 約3.6cm 約43.5cm

ソプラノ→コンサート→テナーの順に「全長」「スケール」も大きくなっていくのが分かります。

※ここでは日本の老舗ウクレレ専門店KIWAYA商会さんのプライベートブランド「Famous」のソプラノウクレレ【FS-5G】とコンサートウクレレ【FC-4】、同じくKIWAYA商会さんのプライベートブランド「LUNA」のテナーウクレレ【No.92T】で比較しています。

ウクレレやギターでは「スケール」という言葉をよく耳にしますが、2つの意味がありここでは「弦長(ナットからサドルまでの距離)」のことを指しています。
スケールが長くなるにつれて弦の張りが強くなり、音も硬い印象になります。
また、スケールが長くなるとフレット同士の幅も広くなっていくので、弾きやすさにも影響が出てきます。
ギターと比べるとフレット同士の幅がとても狭いので、ギター経験者にはスケールの長いコンサートやテナータイプのウクレレの方が弾きやすく感じます。

音の違い

ここまではスペック的な観点から違いをみてきましたが、次はいちばん大切な音の違いをチェックしておきましょう。
KIWAYA商会さんの商品紹介動画を参考にしてみましょう。

ソプラノ FS-5G
コンサート FC-4
テナー No.92T

ウクレレの音を表現する時に「コロコロしている」という言葉がよく使われますが、この3つの中ではソプラノの音がいちばん「コロコロしている」イメージに近く、いわゆる「ウクレレらしい音」がしていました。
コンサートの音は少しきらびやかな印象になっており、透明感を感じさせるサウンドになっていました。
テナーはコンサートのきらびやかさに加え、ボディーの大きさからかくるふくよかでリッチな印象を受けるサウンドでした。

値段の違い

あとは気になるお値段ですが、今回取り上げた3機種では ソプラノ < コンサート < テナー の順で高くなっていきますが、もちろん値段の高いソプラノ、お手頃価格のテナーなども存在しています。 今回取り上げている3機種の価格はそれぞれ次のようになっていました。 (2021/12/24現在)

種類 品名 価格(Amazon)
ソプラノ Famous / FS-5G 30,800円
コンサート Famous / FC-4 56,667円
テナー LUNA / No.92T 80,960円

ウクレレの選び方

ウクレレには3つの代表的な種類があることが分かりましたが、同じソプラノでもコアウッド、マホガニー、スプルースなどさまざまな木材で作られているものがあり、音もそれぞれ違いがあります。
また、メーカーも「Famous(フェイマス)」「KAMAKA(カマカ)」「KoAloha(コアロハ)」「Martin(マーティン)」など沢山あり、値段も本当にピンキリです。
初めてウクレレを購入する人が自分にぴったりの理想的な一本を見つけるのは至難の技と言えるでしょう。

先ほども出てきたように、ウクレレらしいサウンドが欲しいのであればソプラノ、ギター経験者であればコンサートのような基準で大まかに決めてしまい、後は予算と相談しながら探していくのが良いと思います。
楽器店に行けば試奏(購入前に実物を触らせてもらえる)できるので、大まかな種類と予算が決まったら是非一度足を運んでみましょう。

ウクレレの必須アイテム

ウクレレを演奏するうえで絶対に用意しておきたいものに「チューニングメーター(チューナー)」があります。
ウクレレなどの弦楽器はその特性上、音程が狂いやすいので演奏前や演奏中などこまめに「チューニング」する必要があります。
慣れてくれば自分の耳だけでチューニングすることも可能ですが、初心者のうちは正しいチューニングを身につけるためにも必ずチューナーを用意しておきましょう。

チューナーにはいろいろな種類がありますが、今の主流はヘッド部分にはさんで取り付ける「クリップ式チューナー」です。
1,000円〜3,000円程度で購入できるのでウクレレ本体と同時に用意しておきましょう。

ウクレレ初心者の練習方法

ウクレレが手に入ったら弾き方を一歩ずつ練習していきましょう。
ここではウクレレを手にしたら最初にやるべきことと、具体的な練習方法をご紹介します。

チューニングをする

ウクレレを手にしていちばん最初にしなくてはならないのが「チューニング」です。
チューニングが正しくできていないと、どんなに正確に演奏しても調子はずれになってしまい、気持ちよくウクレレを楽しむことができません。

ウクレレの基本的なチューニングは4弦からG(=ソ)、C(=ド)、E(=ミ)、A(=ラ)の音に合わせていきます。

ウクレレのチューニング

チューナーをウクレレのヘッドに取り付けて弦を弾くと、今鳴っている音の高さが液晶画面に表示されます。

チューナーの取り付け

4弦をチューニングする場合、チューナーの表示がG(=ソ)より低けれペグを巻いて音を上げ、低ければ緩めて音を下げます。
4本の弦を1本ずつチューニングしていくので、慣れるまでは少し時間がかかりますがコツを掴めれば1分もかからずにチューニングができるようになります。

詳しいチューニングの手順はこちらの記事でも解説しているので参考にしてください。

3つのコードを弾いてみる

チューニングができたらいよいよウクレレをポロロンと鳴らして、そのサウンドを楽しんでいきましょう。

ウクレレの楽しさを実感するためにはやはり「コード」を弾くのが最善の方法だと思います。
いきなりコードを弾くとなると少し難しそうに感じるかもしれませんが、ウクレレには指1本で押さえられるコードもあります。
まずはCコードを押さえてみましょう。

C

ウクレレCコード
ウクレレCコード

最初の図は「ダイアグラム」と呼ばれるウクレレのコードの押さえ方を表す図で、横線は下から4弦、3弦、2弦、1弦を表しており、縦線はフレットを表しています。
このダイアグラムは「1弦の3フレットを薬指で押さえる」ということを表しており、次の写真が実際に押さえた状態になります。
(ダイアグラムと写真では180度回転した状態になっており、ダイアグラムはウクレレを構えた時の目線、写真はウクレレを持った人を前から見た時の目線になっています)

薬指で1弦の3フレットを押さえて、4本の弦を右手の親指で4弦から順番にポロロンと弾いてみましょう。
これだけでCコードが弾けてしまいました!!

F

ウクレレFコード
ウクレレFコード

中指で4弦の2フレット、人差し指で2弦の1フレットを押さえます。
3弦と1弦はどこも押さえずに鳴らしたいのですが、よくある失敗として中指や人差し指の腹が当たってしまい音が出ないというケースがあります。
弦を真上から押さえるイメージで指を立て、隣の弦に指が当たらないように注意しましょう。

G7

ウクレレG7コード
ウクレレG7コード

中指で3弦の2フレット、人差し指で2弦の1フレット、薬指で1弦の2フレットを押さえます。
ここでも4本の弦が全部鳴っていることを確認したいので、弦を1本ずつ弾いてみてください。
音が出ていない弦があれば「しっかりと押さえられていない」「隣の指が弦に当たっている」のどちらかが原因なので、指を立てて弦を真上から押さえるようにしましょう。

きらきら星を弾いてみる

ここまで練習した3つのコードは「3コード(スリーコード)」と呼ばれ音楽の根幹を作るとても重要なコードです。
この3つのコードだけでできている曲はたくさんありますが、今回は子供の頃に誰もが聞いたことのあるこちらの曲にチャレンジしてみましょう。

「きらきら星(Twinkle Twinkle Little Star)」

きらきら星 ウクレレ 楽譜
(こちらから楽譜のPDFをダウンロードできます。プリントしてお使いください)

コードの切り替わり(コードチェンジ)が多いのですが、テンポがゆっくりなのでそれほど忙しくは感じないと思います。
いちばん上の段と3段目はまったく同じコード進行で、2段目の1〜2小節目と3〜4小節目も同じコード進行になっているので、覚えるパートも実はとても短くなっています。

1、2、3、4のリズムに合わせて右手の親指を4弦側から1弦側に振り下ろし、コードを弾いていきます。
このように4本の弦を同時に鳴らすことを「ストローク」と呼び、ウクレレでコードを鳴らすときの基本動作になります。
(上から下に振り下ろす動作を「ダウンストローク」、下から上に振り上げる動作を「アップストローク」と呼びます)

慣れてきたら下の音源に合わせて一緒に弾いてみましょう。

音源:きらきら星(Twinkle Twinkle Little Star)

とてもシンプルな曲なので、初めてでも30分もかからずに弾けるようになる方もおられます。
もし簡単にできてしまった方は、こちらの記事で他のコードやコードチェンジのコツも解説しているので参考にしてみてください。

最後に

ウクレレの基本とその練習方法はいかがでしたか?
ここまでしっかりと読んでいただいた方は、あとはひとつずつ自分に合った練習を重ねていくことでそう遠くない未来にウクレレを自由に楽しめるようになっているでしょう。
あなたの楽しいウクレレライフを絶賛応援しています!!

また、ウクレレの演奏をちゃんとプロから教えてもらってしっかりと弾けるようになりたい!という方には当スクール「THE POCKET」のオンラインレッスンをおすすめしています。
ZoomやSkypeを使ったオンラインレッスンなので、時間や場所に縛られずいつでも、どこからでもプロの講師からリアルタイムのマンツーマンレッスンが受けられます。

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