音楽未経験者が音感を良くするトレーニング方法
音楽は未経験だけどこれからギターやピアノを始めたい、という方から「音感もないし楽譜も読めないけど本当に弾けるようになるの?」とご相談を受ける事がよくあります。
音感がないとはどういうことなのでしょうか?本当に音感がないのでしょうか?
上手くなくても、歌う事ができるなら音感があると言えます。
また、楽譜が読めたほうが有利なのは間違いありませんが、これまでに楽譜を読む機会がなければ読めるはずもありません。
こちらの記事では楽譜なんて読んだこともない、そもそも音感って何?という未経験者の方でも音感を身につけていただけるよう、楽譜を読みながら行うシンプルな音感トレーニングの方法をご紹介します。
まずはこれから身につける音感とはどんなものか、そこからみていきましょう。
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絶対音感と相対音感の違い
絶対音感は幼少期(6歳くらいまで)にしか身につけることができないと言われている特殊な感覚で、音を聴くだけでそれが「ド」なのか「ミ」なのか、「ラ」なのか聞き分ける事ができる能力です。
普通の人は「ポーン」とか「ボーン」とか楽器の音色として聞いている音に合わせて、「ド」という音名でも聞こえるそうです。
絶対音感が強くなると、普通の歌が歌詞でなく「ドレミ」という音階で聞こえたり、机を叩いた「コン、コン」という音やモーター音、時計の秒針の音までも「ドレミ」で聞こえるなど、普通の人からは想像もつかない感覚を持つようになり、日常生活で苦労するなんて話もあります。
もう一つの相対音感は絶対音感と違い、トレーニング次第で大人になってからも身につけることができる能力です。
簡単に言ってしまうと、2つの音を聞いて「高い」「低い」がわかる能力のことでほとんどの人が自然と身に付けている感覚です。
相対音感を鍛えると、ある高さの音を聞いた後で違う高さの音を聞くと、その音が何か言い当てることができるようになります。
この感覚を鍛えることで楽器の上達速度が早くなったり、耳コピやアドリブができるようになるなど様々なメリットがあります。
この記事で紹介する音感を良くするトレーニングは、相対音感を良くするトレーニングです。
音程とは何か
音程を理解する
「ド→ミ」と「ド→ソ」では音の幅が違います。
この2つの音の高さの幅を音程と呼び、ドレミファソラシドにはドを基準とした場合8個の音程があります。
この音の幅を耳で覚えて判別できるようになる事が最初のステップになります。
※#や♭もつけると12音ありますが、難しくなるので最初は考えずにいきましょう
音程を覚える
音程を覚える場合、耳で聞いて覚えるだけの方法は効率的ではありません。
目で音程の幅を確認しながら耳で聞き、声に出して歌う事で、より記憶に定着しやすくなります。
下の楽譜には「ド→ミ、ド→ソ」と書かれていますが、未経験者が見ただけで正確な音程で歌うことはできません。
楽器で楽譜通りの音を出し、耳で覚えます。
楽譜の音がわかったら楽譜を見ながら「ド→ミ、ド→ソ」と音名を歌詞のようにして歌っていきます。
こうすることでそれぞれの音程がどの程度の幅なのか理解でき、続けることで音感として少しずつ身についていきます。
動画で音感を鍛えよう
それでは早速、音感トレーニングを始めましょう。
トレーニングの方法は動画を再生しながら一緒に歌うだけです。
こちらの動画はトレーニング用に作成したオリジナルのものになります。
全部で20個のエクササイズに分かれており、難易度は少しずつ上がっていきます。
- 各エクササイズのはじめにはカウントが入っており、「ド」の音も一緒に鳴っています。
この間に「ド」の音を覚えましょう。 - その後、ピアノの演奏が始まるのでよく聞いてメロディーを覚えてください。
- ピアノの演奏の後は先ほどと同じ楽譜ですが、無音の状態になっているので声に出してひとりで歌ってみましょう。
この時の歌い方はドやレなど、音名を歌詞のようにして歌います。
20個ものエクササイズがあるので、いきなり最後まで完璧に歌い切ることは難しいと思います。
難しいと感じたエクササイズは何度も繰り返し再生して、チャレンジしてみてください。
また、ただ歌うだけでなくそれぞれの音の幅を意識し、楽譜を見ながら目と耳で覚えるようにしましょう。
まとめ
絶対音感と相対音感の違い、音程とは何か、音程の覚え方、動画エクササイズの使い方をご紹介してきました。
音程が把握できてきたら楽譜だけをみて歌う、最初に鳴らす基準音を変更するなど次のステップに移っていきます。
しかし、そこまで行かなくても今回ご紹介した基本のトレーニングを繰り返すだけでかなり音感は鍛えられています。
きれいに6つに分かれた腹筋を手に入れるためには毎日のトレーニングを継続する必要があるように、音感もすぐに身につくものではありません。
毎日少しずつ、繰り返しトレーニングすることで身についていきます。
自宅で声を出しながら練習する時間がとれない日は、通勤電車の中で声を出さずイメージトレーニングするだけでも効果的です。
無理せず少しずつ続けていきましょう。
音感が身につくと楽器演奏に対する捉え方や、普段の音楽の聞こえ方も変わってきて、よりいっそう音楽を楽しめるようになります。
楽しい音楽ライフを手に入れるためにも、ぜひ音感トレーニングを続けてみてください!!