リードギターとリズムギターって何が違うの?そんな疑問にお答えします
リードギターやリズムギター、最近ではあまり使われなくなりましたが、たま〜に使われる言葉です。
だからこそ余計に、
「あれ?リードギターってなんだっけ?」
「あれ?リズムギターって何のこと?」
と迷ってしまう人も多いのではないでしょうか。
リードギターとはどんなもので、リズムギターとは何なのかという基本から、それぞれの魅力、有名なギタリストまでくわしくご紹介していきます。
目次
リードギターとは
まず初めに、リードギターは楽器屋さんでは売っていません。
リードギターは楽器の種類ではなく、演奏の中での役割を指しています。
楽曲の中でギターが果たす役割は
①メロディーを演奏する
②伴奏をする
の2つに大きく分けることができます。
リードギターとは、ギターでメロディーを演奏すること全体を指しており、例えば
- 曲のメロディー(主旋律)を弾く
- イントロのメロディーを弾く
- ギターソロを弾く
- 歌の合間に、合いの手的なメロディーを弾く
など、曲の中でも特に目立つのがリードギターの特徴です。
リズムギターとは
次にリズムギターですが、もちろんこちらも楽器屋さんでは売っていません。
曲の中で伴奏をするギターの役割を指し、例えば
- コードストロークでの伴奏
- アルペジオでの伴奏
- パワーコードでの伴奏
- コードカッティングでの伴奏
などがあり、どちらかと言えば裏方的なイメージがあります。
※リズムギターをサイドギターと呼ぶこともありますが、ほぼ同じ意味合いで使われています。
こんな場合はどっちなの?
しかし、アルペジオの伴奏がとても印象的で、イントロでも曲の顔として同じフレーズが使われるなんてこともたくさんあります。
こんな場合はリズムギターなのでしょうか?それともリードギターなのでしょうか?
あえて言うならば「リズムギターが、イントロではリードギターの役割を果たしている」です。
実は、リズムギターとリードギターには決まった境界線があるわけではなく、あいまいな部分も多い呼び方です。
ギターの役割を大きく分けると
①メロディーを弾く
②伴奏をする
であると書きましたが、メロディーがついた伴奏もあれば、伴奏の延長線上のようなギターソロだってあります。
リードギター、リズムギターという呼び方は演奏の中での大まかな役割を指した言葉だと覚えておきましょう。
リードギター、リズムギターという言葉はいつから?
ではなぜリードギターとリズムギターという呼び方が出てきたのでしょうか?
いつ、誰が使いはじめた言葉かまで明確には分かりませんが、リードギター、リズムギターと聞いて「The Ventures」の名前を思い浮かべる人が多いと思います。(ある一定以上の年齢の方限定)
ベンチャーズは1959年に結成されたアメリカのバンドで、ボーカルがおらずメロディーをギターが演奏する※インストゥルメンタル・バンドです。
(※:インスト・バンドやインストと略され、ボーカルがいない楽器のみの演奏形態のこと)
ベンチャーズは結成から60年以上経った今でも活動を続けており、メンバーは何人も入れ替わっていますが、ギターは常に2人在籍しています。
この2人が明確にメロディーと伴奏に分かれて演奏していたため、リードギターとリズムギターの区別も付きやすくその呼び方も定着したのではないでしょうか。
映像では左側のギタリスト(Bob Spalding)がメロディーを、右側のギタリスト(Don Wilson)が伴奏に徹しているのがよくわかります。
リードギターとリズムギターがわかりやすいバンド
ベンチャーズ以降もギタリストが2人在籍し、リードギターとリズムギターの役割分担が明確なバンドはいくつもありますが、ここでは代表的なバンドを2つご紹介していきます。
Aerosmith/エアロスミス
1970年に結成されたアメリカのロックバンド。
ボーカルのスティーブン・タイラーの強烈な個性とリードギタリスト、ジョー・ペリーの個性が見事に融合したバンドで、この2人の個性を支えるリズムギターがブラッド・ウィットフォードです。
カリスマ性のあるジョー・ペリーが絶大な信頼をよせるブラッド・ウィットフォードという構図になっており、リードギターとリズムギターのお手本的なバンドです。
kISS/キッス
1973年に結成されたアメリカのロックバンド
メンバーチェンジが多いバンドですが、中心メンバーはベースのジーン・シモンズとリズムギターのポール・スタンレーです。
ポール・スタンレーはヴォーカルも担当しており、リズムギターだけに専念しているわけではありませんが、そのプレイはリズムギターの王道といった感じです。
こちらの映像は2014年のライブの模様で、リードギターはトミー・セイヤーです。
kissのリードギターと言えば、結成当時のギタリストであるエース・フレーリーを思い浮かべる人が圧倒的多数でしょう。
今ご紹介した2つのバンドは、リードギターが伴奏をしないというわけではありません。
エアロスミスのジョー・ペリーも歌のバックでは的確な伴奏をしています。
また、リズムギターのブラッド・ウィットフォードがギターソロを披露している曲もあり、それぞれの曲や場面に応じてその役割を2人のギタリストが行き来しています。
このように、1人のギタリストがイントロではメロディーを弾いて、歌が始まれば伴奏、間奏ではギターソロを弾くというように、1人でリードギターとリズムギターの役割を果たすこともあります。
これは1人のギタリストしか在籍しないバンドでも同じです。
ギタリスト1人でも、曲の場面に応じてリードギターとリズムギターの役割を使い分けているのです。
リズムギターは地味で目立たない存在?
確かにリードギターはバンドの華であり、ヴォーカルと同じかそれ以上に目立つ存在でもあります。
しかし、その華が咲き誇るにはリズムギターやドラム、ベースが支えるしっかりとした土台が必要になります。
そのため、ギターや音楽への理解が深まれば深まるほど、リズムギターの重要性やその奥深さ、カッコよさに気付き魅せられていくのです。
これまでにご紹介してきたロック系のバンドでもそうですが、ファンクやソウルなどといったジャンルでは、むしろリズムギターの方が人気が高かったりもします。
リズムギターは地味で目立たない存在に思われがちですが、リードギターにも負けないくらいの魅力に溢れています。
まとめ
- 楽器としてのギターの種類ではない
- リードギターはメロディーやギターソロを演奏する役割のこと
- リズムギター(サイドギター)は伴奏をする役割のこと
- 細かな定義づけではなく、大まかな役割を示している
- リードギタリストがリズムギターを、リズムギタリストがリードギターを弾く場合もある
- リズムギターは目立たないかもしれないけどめちゃくちゃ重要
リードギターとリズムギターの違いを解説してきました。
どちらもギター演奏には欠かせない役割で、どちらもとっても魅力的だとおわかりいただけたでしょうか。
ギターの楽しさを満喫するために、リードギターとリズムギターの両方をバランスよく習得できるよう、幅広く練習していきましょう!!
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