歌下手を克服する2つのポイント
自分の歌が下手だなと思っている人は少なくありませんが、上手い下手の感じ方は相対的なものなので、どれだけ上手い人であっても自分の歌に不満の一つや二つは持っているものです。
それでも「やっぱり自分はあんまり歌がうまくない気がする…」という方のために、どうして下手に聞こえてしまうのか、どうすれば上手く歌えるようになるのかを、2つの視点から探ってみたいと思います。
下手に聞こえる原因は「声質」と「音程」
歌の聴き心地に影響する要素は大きく分けて2つあります。
ひとつは「声質」であり、もうひとつは「音程」です。
この2つの要素がある程度のレベルで揃ってさえいれば、少なくとも下手な歌にはならないはずです。
明らかに下手だな、と感じられる歌は、基本となるこの2つの要素に何らかの問題を抱えていると言えます。
今回は「声質」と「音程」の2つに絞って、歌を見直してみましょう。
声質とは
「声質」が悪いとは一体どのような状態を指すのでしょうか。
もちろん生まれ持った声の良さというものはありますが、何よりも大きいのは声にならない雑音が混じっていないこと、と言えます。
無理に叫んだり唸ったりするなど、力んで発声すると声とは違う雑音のようなものが一緒に発生し、それは苦しい声として私たちの耳に聞こえます。
特殊な場合を除いて、苦しい声を聴いて心地よさを感じることは難しいものです。
ですので、無理な力を入れずに声が出せるようにすることが、声質を改善するためにはとても大切なのです。
前屈して首の力を抜く
まずは声質を改善するために、歌うときの体の使い方を覚えていきましょう。
足を肩幅以上に開いて、上半身を逆さまに落として(頭を下げて前屈する)みましょう。
この時、膝の裏は軽く曲げておきます。
逆さまに落としたら上半身を左右に揺らしたり、膝でバウンドしたりしながら首の力を抜いていきます。
ここでほぐしたいのは上半身、特に首周りの力です。
初めてこの動きをする人は大抵、首の後ろに力を入れてブロックしてしまいます。
自分の上半身が一本の縄になったようなつもりでブラブラしましょう。
十分に首の力が抜けたら、腰からゆっくり上半身を立ち上げてまっすぐに戻ります。
戻ったらそのまま声を出しましょう。
首の力を観察しながら、力が入らないように気をつけて声を出していきます。
肋骨と腹筋を動かして声を出す
首の脱力を保ったまま、息を吸ったり吐いたりする感覚をつかんでいきましょう。
肋骨を広げて空気を取り込み、腹筋を使ってしっかりと息を吐きます。
息の圧力が足りないと、足りない息で声を作るために首の力が働き始めます。
肋骨周りの腹筋は筋肉痛になってもおかしくないくらい、しっかりと力を使う必要があります。
高い音、低い音に関係なく、いつも音が窮屈になってしまう人は、大抵息の力も足りていない傾向にあります。
「必要のない力を抜いて、必要な力を使う」単純ですがとても大切な心がけですので、これまで声の出し方を考えたことのない人はぜひ試してみてください。
音程とは
次に「音程」について考えてみましょう。
音は、特定の幅で同時に鳴った時に心地の良い響きを生む性質があります。
反対に、その特定の幅から外れてしまうと、明らかに外れているという感覚がします。
人間の耳は音の幅に対してかなり敏感なので、正しい「音程」から外れてしまうと強い違和感を覚えるわけです。
ここからは、正しい音程で発声する方法を見ていきましょう
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音をよく聴く
歌の上手な人はとにかく音程が綺麗です。
音程を正しく取るためには、適切な指導者の元で相対音感(そうたいおんかん)を訓練をするのが一番の近道ではありますが、独学で向上させたいという場合は、やはりとにかく集中してよく聴いて真似をするのが一番です。
歌を録音して聴く
さて、真似をしてみたものの、本当に合ってるの?と不安になる人は、自分の歌を録音してみましょう。
自分の声を聴くのは本当に気分の良いものではありませんが、それが周りの人が聴いている歌声です。
自分の声と歌に向き合うことが上達の第一歩。
今はスマートフォンでも高音質で簡単に録音出来ますので、心を落ち着けて挑戦してみましょう。
音程を取るのが苦手な人は、おそらく自分が思っている以上に正しい音程からズレていると感じると思います。
まずは「ズレている」という認識が大切です。
正しい音程に近づけるように何回も繰り返し練習していると、録音しなくとも自分の出している音程がズレているかどうかわかるようになります。
嫌でもダサくても童謡で練習する
今時のポップスははっきり言って超ムズカシイので、基本を鍛える練習曲には向いていません。
単純で簡単だと思う歌をきちんと歌えることが大切です。
「かえるのうた」「チューリップ」「きらきら星」など、子供の頃に歌ったことがある童謡はとてもシンプルなメロディーです。
まずはそこから初めて正しい音程で歌えるようになったら、次は少し(かなり?)古い時代の曲から練習を進めていくことをお勧めします。
80年代、90年代のヒットソングは、歌いやすさや音程の取りやすさの面で、現代のヒットソングとはかなり質が異なります。
「急がば回れ」を心がけて、まずは簡単なものからぜひ練習してみてください。
さいごに
「声質」にしろ「音程」にしろ、やはり簡単に改善するものではありません。
自分の身体をよく観察したり、自分の声をよく聴いたり、実際に声を出す以外の部分の練習がとても大切です。
これまでこうした練習をしていなかった人は、少し取り入れるだけでも変化が出てくるはずです。
闇雲に頑張って歌うだけではなく、自分の歌の弱点をよく観察して、集中的に改善していきたいものですね。
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