ワウペダルの使い方 最初に弾く定番フレーズ
ワウペダルとロックは切っても切れない関係で、昔から数多くのロックギタリストに愛用されてきました。
ギターの音に魂の叫びを注入するようなエフェクターで、一度その魅力に取り憑かれるとワウペダルなしの生活には戻れなくなります。
ジミ・ヘンドリックスが演奏する「Voodoo Child」では、ワウペダルを使った魂の叫びが存分に堪能できます。
ワウペダルには周波数を変化させる回路が組み込まれており、踏込むことで高音域が強調された派手な音になり、戻すと中音域が強調されたこもった音になります。
つま先方向に踏み込むか、かかと側に戻すかの2種類の動きですが、その微妙な踏み込み加減とタイミングで無数の表現ができるシンプルながらも奥の深いエフェクターです。
使い方にこれといった決まりはないのですが、定番の使い方というものがあります。
こちらの記事では、はじめてワウペダルを使う方におすすめの定番フレーズをご紹介していきます。
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バッキングのフレーズ
カッティングとワウペダルの相性はとても良く、ロックの荒々しいパターンからファンクの軽快なリズムまで幅広く使えます。
基本的な使い方は、リズムに合わせて4分音符のタイミングで踏み込んでいきます。
この時、正確なリズムで足を動かす必要があるので、普段から4分音符のリズムを足でとるクセをつけておくと良いでしょう。
ブラッシング
まずはブラッシングのみの簡単なパターンを使い、ワウペダルを4分のリズムで踏み込んでみましょう。
1拍目、2拍目、3拍目、4拍目の頭でワウペダルを踏み込むので、拍の裏ではワウペダルをかかと側に戻す必要があります。
慣れないうちは「カッコン、カッコン、カッコン、カッコン」というように「踏んで、戻して」を繰り返すぎこちない、機械的な動きになってしまいます。
そうなると足がスムーズに動きづらいので、つま先が滑らかな上下運動を繰り返すようなイメージで動かします。
「バスケットボールをドリブルする時の手の動き」とでも言えばわかりやすいでしょうか。
足がスムーズに動くようになったらフレーズを少し変化させてみましょう。
音を伸ばすパターン
1拍目で音を伸ばしているので、ワウのサウンド変化をダイレクトに楽しめるフレーズになっています。
ワウペダルを踏み込むタイミングはブラッシングのみのパターンとまったく同じです。
カッティング
さらにフレーズを変化させてみましょう。
カッティングのリズムパターンが少し複雑になっていますが、足はこれまでと同じ4分音符のタイミングで動かし、ギターのフレーズにつられないよう気をつけてください。
ギターソロのフレーズ
バッキングで使う場合はリズムに合わせて踏み込むことが基本でしたが、ギターソロで使う場合はフレーズに合わせて踏み込むことが多くなります。
代表的な使い方
- チョーキングと同じタイミングで踏み込む
- 強調したい音で踏み込む
- 音程の上がり下がりに合わせて踏み込む
- ロングトーンに絡めて変化をつける
などが代表的な使い方です。
参考フレーズ
代表的な使い方を組み込んだ練習フレーズを用意してみました。
①3弦7フレットのチョーキングと同時に踏み込む
②3拍目の3弦5フレットで踏み込み、音にアクセントをつける
③2小節目頭の3弦7フレットではペダルを戻した状態にしておき、2弦10フレットに向けて徐々に踏み込む
④2弦10フレットを伸ばす間、ビブラートの代わりのようなイメージでワウを踏み込む
譜面に書き表すとシンプルなのですが、ワウペダルは踏み込む速さや踏み込み具合でニュアンスが変わってきます。
「チョーキングと同じタイミングで踏み込む」場合でも、
- 一気に踏み込む
- ゆっくり踏み込む
- 踏み込んだ後すぐに戻す
- 最後まで踏み込みきらず途中で止める
などたくさんのバリエーションが考えられます。
正解はないので、自分の感性を信じて感情のおもむくままに踏み込んでみましょう。
ギターソロでワウペダルを使うとつい口も一緒に「ワウ ワウ」と動いてしまいますが、それだけ感情移入してギターが弾けている証拠です。
恥ずかしがらずペダルも口も「ワウ ワウ」しましょう!
その他の使い方
半止め
ワウペダルを最後まで踏み込まず、半止めにすることでふくよかな中音域を持つ独特なサウンドを得る方法があります。
この使い方はハードロックバンド「UFO」や「スコーピオンズ」に在籍したギタリスト、マイケル・シェンカーが好んで使っており、彼のギターサウンドの代名詞ともなっています。
B’zの松本孝弘氏もワウの半止めを愛用するギタリストとして有名ですので、お手本になるギタリストのサウンドをよく聞き、自分の耳を頼りに好みの半止めポイントを探していきましょう
ワウでフレージング
ワウペダルを動かすだけでサウンドに変化をつけられる特徴を活かし、音色変化だけでフレーズを作ってみましょう。
コードを全音符で伸ばしているだけですが、ワウペダルを1拍目でゆっくりと、3拍目で8分音符のタイミングで2回踏み込みます。
お洒落な曲のバッキングで活躍してくれそうです。
ワウペダルが使えるようになるとギターで表現できる幅がグッと広がります。
まずは基本スタイルから身につけ、徐々に自由なタイミングで踏めるように慣れていってください。
慣れてくれば、考えなくても自然とフレーズに合わせて踏み込めるようになってきます。
自分の魂の叫びを表現できるようになるために、とにかくワウペダルを使いまくることが大切です。
正解はありません、思いのままに踏み込んでいきましょう!!