ギターで「俺リズム感ないかも…」と落ち込む前に知っておいてほしい2つの事

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ギターを練習していてリズム感がないと悩んだり、人に指摘されたりしたあなたは以下の事例で思い当たる節があるのではないでしょうか?

スタジオ練習で

  • 他のメンバーと一緒に演奏するとずれてしまう
  • 自分だけ少し早く終わってしまう
  • メンバーから「もっとリズム合わせて」と言われる

自宅練習で

  • まだAメロを弾いているのに、CDはBメロになっている
  • ギターソロを弾き終わっていないのに歌が入ってきている
  • メトロノームに合わせて練習しているつもりだが、気が付くとずれている

いかがでしょうか?
これらの事例に当てはまり、「リズム感がない…」と落ち込む人をこれまでたくさん見てきました。
しかし、ここで出てきた事例の原因はリズム感の有り無し、リズム感の良し悪しとは基本的には関係ありません。

では原因は何なのでしょうか?
リズム感がないかもと悩んだ時

1つ目にして最大の原因は「聞けていない」

  • バンドで一緒に演奏している人の音を「聞けていない」からずれてしてしまう
  • CDで鳴っている音が「聞けていない」からずれてしまう
  • メトロノームの音を「聞けていない」からずれてしまう

どんな一流ミュージシャンでも周りの音が聞こえない状況で、他人と一緒に演奏することは不可能です。
そのため、ミュージシャンはスタジオでもステージでもモニター環境をとても大切にするのです。
(ライブ映像などで、足元に大きな四角い物体が横たわっている映像を見たことがあると思いますが、他のメンバーの音がよく聞こえるようにするための専用のスピーカー=モニタースピーカーです。最近ではイヤホン型のモニタースピーカーもよく使われています)
周りの音を聞くという行為は、演奏をするうえでとても重要なのです。

「そんなはずはない!自分はちゃんと周りの音を聞いて弾いている!」
と思うかもしれませんが、「聞く」という行為は意外と難しい事なのです。

曲を演奏する場合、

  • 「ギターを弾く」(←初心者にはこれ自体が難しい!)
  • 「周りの音を聞く」

という2つの作業を同時にしなければなりません。
自分の演奏に精一杯の状態で、「聞く」ことができないのは当たり前の事なのです。

2つ目の原因は「フレーズを正しく理解していない」

いわゆるコードストロークやパワーコードで8分音符が連続するような分かりやすいフレーズでは少ないのですが、長く伸ばす音や休符が混ざるようなフレーズでありがちなのがこのパターンです。
音を伸ばす長さが正しいフレーズよりも短い、休符の部分が正しく休めていないといったパターンがよく見られます。

そもそも弾いているフレーズが違っていては、合うはずがありません。
音を伸ばす長さや、休符の長さをしっかり理解する必要があります。

原因がわかったところで、どうすればリズム良く演奏する事ができるようになるのでしょうか?
その練習方法を見ていきましょう。

リズムを安定させる方法

1.自分のパートを自信をもって弾けるようになるまで練習する

当たり前すぎることかもしれませんが、一番大切なことです。

自分の演奏に必死になっていては「聞く」ことができません。
「聞く」ことができなければ他の人と合わせることができません。

自分の演奏はある程度余裕を持って弾ける状態にしておき、周りの音を聞く精神的な余裕を確保しましょう。

2.音量のバランスを整える

自宅練習でよくあるのがこのパターンです。
CDに合わせて弾いているときに、自分が弾いているギターの音量が大きすぎてCDの音が聞こえていない。
逆にCDの音が小さすぎて聞こえていないという状態です。

練習する場合は、自分のギターの音よりも合わせるCDやメトロノームの音のを若干大きくセッティングしてください。
イメージとしては自分のギターの音:CDやメトロノームの音が4:6となるようにしてください。

自宅では大きな音が出せないとお悩みの方も多いと思いますが、これは練習環境としては最悪です。
合わせる事が難しかったり、自分の出している音色やミストーンにも気付けないなどいいことは1つもありません。

それでは音が大きすぎて家で弾けないという場合、ヘッドホンを使って練習するようにしましょう。

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スタジオ練習でも音量バランスに気をつけてください。
自分の音が聞こえないからとどんどん音量を上げてしまい、必要以上に音が大きくなっているケースがよくあります。

スタジオ練習で自分の音が聞こえにくい原因は2つ考えられます。
1つは音量バランスの問題、もう1つが自分の立ち位置の問題です。
ギターアンプの横で弾くのと前で弾くのでは聞こえかたが大きく異なりますし、アンプからの距離でも聞こえかたは変わります。
アンプのボリューム操作をする前に自分の立ち位置を変えてみることも覚えておきましょう。

3.聞く音を決めておく

バンドで演奏する場合、ドラム、ベース、ボーカルなど様々な楽器が一緒に鳴っています。
全ての楽器を同時に聞くことはかなりハードルが高いので、初心者の方は聞く音をどれか一つに絞っておくことをおすすめします。

CDに合わせて練習する場合は、自分が弾きたいギターパートを聞きながら弾くことも多いと思います。
最初はそれで問題ないのですが、慣れてくればバンドで演奏する際に基準となるドラムやベースを意識的に聞いておきましょう。
スタジオに入って突然ドラムの音を聞こうと思っても、ドラムがどのようなフレーズを叩いているか知らなければ戸惑ってしまいます。

ドラムを聞きながら演奏するべきか、ベースを聞きながら演奏するべきか、どちらがいいかは曲によっても異なりますが、迷った場合はドラムを聞くと良いでしょう。

4.それでも特定の場所だけ合わないのなら、フレーズの再確認を

上記のポイントをクリアしても特定のフレーズが合わないのであれば、原因2のように覚えたフレーズ自体が間違っているのかもしれません。

音を伸ばす長さは合っているか?
休符の長さは合っているか?

音を伸ばす場合は必ず何拍伸ばすのかを確認し、カウントを取りながら弾いてください。

休符の場合も何拍休めばいいかを必ずカウントしてください。
休符は演奏を休むわけではありません、無音という音を弾いている、休符を演奏する意識を持ちましょう。

伸ばす長さや休符が曖昧なため曲に合わせられないケースも多いのですが、もう一つ多いのが覚えたフレーズが間違っていたというケースです。

苦手なフレーズは何度も繰り返して練習することになりますが、その過程で覚えたフレーズが変化していくというケースがあります。

例えばリズムで
タンタタータ
というフレーズが
タンタタタ
となってしまうなど、ついつい弾きやすい、自分が理解しやすいフレーズに変化させてしまっているというケースもよくあります。

最後に

リズム感が悪いと言われた。
その原因は本当にリズム感そのものなのでしょうか?

原因を間違えるとどんなに懸命に練習をしても効果が表れません。
まずは自分の状態をもう一度冷静に分析してみてください。

リズム感は正しくトレーニングすれば誰でも大幅に向上させることができます。
自分にはリズム感がないとあきらめる必要は一切ありません。

また、リズム感は絶対音感とは違い、大人になってからでも身に付けることができます。
若いうちでないと身につかないと誤解している人も多いのですが、そんなことはありません。

毎日正しくマラソンの練習をすればいつかは42.195kmを走れるようになるのと同じで、初心者であればあるほど長い伸びしろがあるものなのです。
リズム感は諦めず正しく練習すれば結果は必ずついて来ます。

具体的なリズムトレーニングの方法はこちらの記事で紹介しています。

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