40代~50代の大人がギターを始めて続けるための、3つの心得
ギターは手軽に始められる趣味として人気があり、40代~50代になってから一生の趣味として始める方や、学生時代に少し経験したが仕事も落ち着いてきたため再チャレンジする、という方も多い楽器です。
今回はそんな40代~50代でギターに初チャレンジ、再チャレンジする方に向けて、無理なく、楽しんで続けるために大切な心得を3つご紹介します。
ギターは気軽に、楽しく取り組める楽器ですが、時には困難なことや努力を必要とする場面も出てきます。
困難を乗り越えて、本当の意味でギターを、音楽を楽しめるようになるために大切なことなので、これからギターに真剣に取り組もうと考えている方はぜひチェックしてみてください。
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練習環境を整える
ギターを練習する環境はとても大切です。
環境とは
- 実際にギターを練習する部屋や機材の環境
- 周囲の人からの理解
の2つを含みます。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
座ったらすぐにギターを弾くことができる
実際にギターを練習する部屋の環境としては理想的なのは座ったらすぐにギターを弾くことができ、メトロノームや音源など練習に必要なツールがすぐに使える状態です。
仕事や家庭で忙しい毎日を過ごす40代~50代の方々にとって、練習する時間はとても限られています。
練習するためにギターをケースから出してチューニングをして、アンプとギターとエフェクターをシールドでつないで電源を入れて、といった準備に時間がかかっていたら限られた時間があっという間に無くなってしまいます。
そのため、ギターはあえてケースに収納せずスタンドに立てかけておき、シールドも毎回収納せずにアンプにぶら下げておくようにすればよいでしょう。
そうすることで「ギターを弾こう」と思った時にすぐにギターを弾き始めることができます。
「ギターを弾こう」と思ってもその前準備が大変だと、仕事で疲れている時などは特に「まぁ、今日はいいや」となってしまい、気がつけばギターから遠ざかっていたなんて話もよく耳にします。
参考までに、いろいろなシステムの変遷を経て落ち着いた筆者の自宅環境をご紹介します。
使う機材
- ギター
- ギタースタンド
- マルチエフェクター(BOSSのGT-1)
- アンプ
- シールド×2本
椅子
普段練習する部屋には専用の椅子があり、その左手(椅子から立ち上がらずに取れる位置)にギタースタンドを置いています。
このギタースタンドは4本のギターをまとめて立てかけられるタイプなので、ギターの交換も思いのままです。
そして右手にはアンプとマルチエフェクターがシールドでつながれた状態で定位置に置かれています。
- ギターを持って椅子に座る
- アンプにひっかけてあるシールドをギターのジャックに挿す
- マルチエフェクターの電源を入れる
(ほとんどのマルチエフェクターは、インプットジャックにシールドを挿すと自動的に電源が入ります) - アンプの電源を入れる
(アンプとマルチエフェクターを繋ぐシールドは常に挿しっぱなしです)
この4ステップでギターを弾き始めることができます。
時間にしてものの3秒程度です。
(GT-1は自宅練習には本当におすすめのマルチエフェクターです。)
筆者の環境ではマルチエフェクターにより様々な音色が出せてとても便利なのですが、お持ちでなければギターとギターアンプだけで問題ありません。
最低限の操作で最高の音が出るようにしておくとすぐに練習を開始でき、貴重な時間を目いっぱい練習に充てることができます。
ギターを弾くための準備が3秒で完了する、そんな環境が理想です。
練習環境の大切さについては以下の記事でも解説しています。
ギターが弾けるようになるための、たったひとつの本質的なコツをお伝えします。 それは 「毎日練習すること」 これに尽きます。 分かりきったことかもしれませんが、これがなかなか難しいもの。 「毎日練習するぞ!」と決意しても、仕事で疲れきった日も、気分が乗らない日もあるでしょう。 ...
しかし、ギターの練習にはギターとアンプだけでは不十分です。
練習する曲を再生するプレイヤーやスピーカー、メトロノーム、練習の成果を確認するための録音機器は最低限必要です。
これらのツールがあるとギターの練習効率が一気に飛躍します。
手軽に使えるおすすめの練習ツールをご紹介します。
音源の再生
音楽の練習に最適な聞々ハヤえもんのwindows版は、古くからある定番のフリーソフトです。
iPone、andoroidアプリもリリースされており、つい最近にはmac版もベータ版ながらリリースされています。
このソフトではギター練習に欠かせない、
再生速度の変更
(スロー再生ができる)
ABループ
(曲中の2点間を自動的に繰り返す、1フレーズを集中的に練習したい時などに役立ちます)
といった機能が簡単に使えるようになっており、使い方もシンプルでギターの練習に集中できます。
スピーカー
ギターの練習をしているとスマホやPCで音源を再生することが多くなりますが、一つだけ欠点があるとすれば音量です。
ギター練習にはスマホやPCの内臓スピーカーでは少し役不足です。
そこで、4,000円〜5,000円程度で販売されているbluetoothスピーカーをおすすめします。
このスピーカーはAUX端子とBluetooth接続に対応しているおり、PCはAUXに接続しスマホはBluetoothといった使い分けが可能なので、いちいち線を繋ぎ直したり、Bluetoothのペアリングを切り替えるなどの操作も不要です。
小さなことですが、日々の練習だとこの程度のことがストレスになってくるものです。
できるだけストレスの少ない環境を目指しましょう。
メトロノーム
機械としてのメトロノームは、1,000円程度のシンプルな機能のものから5,000円程度の高機能なものもありますが、現在はスマホのメトロノームアプリで代用する方が大半です。
筆者がよく利用するものはmetrotimer というiPhoneアプリです。
無料版ではシンプルなメトロノームにタイマー機能がついており、基礎練習をする時に役立ちます。
有料版では様々な発音方法が設定でき、リズムトレーニングを効果的に行うことができます。
録音機能
ギターの練習をするうえで、自分の演奏を録音して客観的に聞くことはとても重要です。
客観的に聞かなければなかなか良い点や課題を見つけることが難しく、上達のスピードも下がってしまいます。
ある程度練習したら録音して聴き直す、という作業を繰り返す為に手軽に録音できる環境が必要です。
DAWにオーディオインターフェイスからギターを入力して録音するような高音質を目指す必要はありません、スマホに標準でインストールされている録音アプリで十分です。
マイクもスマホ内臓のマイクで問題ありません、最近のスマホは十分に高機能なので外付けのマイクをつける必要もありません。
ギターの練習における録音の大切さ、録音の方法はこちらの記事でも詳しく解説しています。
ギターの練習では、自分自身の演奏を録音して聞き返すことが大切です。 聞き返すことで「正しく弾けているか」「不要な音は出ていないか」「抑揚のついた演奏ができているか」など客観的に判断でき、自分の演奏の良い点や改善点などがはっきりとわかります。 自分の演奏を録音する習慣のある人とそうでない人では...
周囲の人の理解
練習環境は何も機材的な面だけではありません。
特に家庭をお持ちの方の場合、ご家族からの理解はとても大切になってきます。
ギターを練習すると
- 大きい音を出す(うるさい、テレビの音が聞こえない)
- 同じフレーズを繰り返す(弾いている本人は楽しいが、聞かされる方はうんざりする)
- 部屋にこもる(これは歓迎される場合もあるかも?)
といった負担を家族にかけることが必ずあります。
気持ちよくギターを弾かせてもらうためにも、家事を手伝ったり、ご家族の話を聞いたり、感謝の気持ちを伝えるなど普段から配慮しておくことが大切だと思います。
ギターを練習したらうんざりした顔をされるようでは、練習に集中することができません。
自分がギターを弾いていて楽しいこと、リフレッシュになること、それが日々の活力になることを言葉や表情、家事への貢献などで伝えるようにしておくと、ご家族も理解してくれるのではないでしょうか。
焦点を絞る
プロのギタリストになりたいのであれば、様々なジャンルに対応でき、音楽理論にも精通し、譜面もスラスラと読めどんなオーダーにも対応できる技術と知識の深さが必要になってきますが、趣味としてギターを弾くならば習得しなくても良い技術や知識はいくらでもあります。
ギターをセオリー通り勉強するならば、運指練習などの基礎練習に多くの時間を割く必要があります。
また、スケールやコードを覚え、使いこなせるようになるトレーニングも必要になります。
しかし、Deep Purpleの「Smoke On The Water」を弾きたいのであれば、KeyがGマイナーで、GマイナーペンタトニックスケールやCマイナーペンタトニックスケールを意識してソロが作られているといったことを最初から意識する必要はありません。
Gマイナーのコードフォームを覚えることもGマイナーペンタトニックスケール、Gマイナースケールトニックスケールを覚えることも必要なくて、TAB譜の読み方や正しいチョーキングの方法を覚えていけば良いのです。
教則本によってはスケールを覚えて、ローコードを覚えて、セーハコードを覚えてといった汎用的な内容のものもあります。
それを真に受けて練習しているうちにギターが楽しくなくなり辞めてしまう、なんてことほどもったいないことはありません。
自分が楽しくギターが弾けるようになる為に、必要なものを必要なだけ練習すれば良いのです。
問題は、自分に必要な練習がどれか判断することは難しいということです。
「Smoke On The Water」を弾きたいのであればあの有名なリフを覚えることやブリッジミュートを練習すること、ソロを弾くための基本的な運指練習やチョーキング、ビブラート、オルタネイトピッキング、ピックストップなどのテクニックの習得やトレーニングが必要になってきます。
ブルースセッションに参加できるようになりたいのであれば、ブルースの有名曲をコピーしてフレーズを覚えることや、ペンタトニックススケール、3コードのトランスなども最低限マスターする必要があります。
そこでおすすめなのは自分の目標への近道を示してくれるコーチを見つけることで、手軽なのはギター教室で個人レッスンを受けることでしょう。
経験豊富なギター講師であれば、一人ひとりに最適な道筋や練習方法、自分が今いる場所などを示してくれるので、自分に何が必要なのか見失うこともないでしょう。
目標を設定する
目標を持つことはギターに限らず仕事においても、人生においても大切なことです。
しかし目標を持つといっても、具体的で実現可能性のある目標を見つけることは時には難しかったりもします。
その点、ギターの目標は「〇〇という曲を弾けるようになる」「アドリブができるようになる」「ライブをする」といった具合に比較的に設定しやすくなっています。
「好きな曲を弾けるようになる」のような具体的な目標があれば練習そのものがより一層楽しくなるので、ギターを練習するうえで目標設定は欠かせないものになってきます。
しかし、ある曲を練習していて飽きてきたり、難しすぎたりしてモチベーションが下がってしまうこともありますが、そんな時は思い切って別の曲に切り替えることも必要です。
趣味のギターであれば楽しむことが最優先です。
ギターがある程度弾けるようになって次のステップを目指すとしたら、昔はバンドを組んでライブをするという目標が一般的でした。
バンドで演奏すると個人練習では味わえない音の厚みや一体感、達成感が得られるためぜひトライしてほしいと思いますが、忙しい40代〜50代の方にとってバンドを組んでスタジオ練習してといった時間を確保することが難しく、ハードルが高くなってしまうのも事実です。
しかし最近では、練習した成果を何らかの形として残したり、発表したりすることがとても手軽になってきました。
DAWと呼ばれる録音用のPCソフトが安価で充実しているため、高音質で手軽に録音できる環境は簡単に手に入ります。
PCでギターの音を録音する為には、ギターの音をPCが読み取れる形式に変換するオーディオインターフェイスと呼ばれる機材が必要になりますが、10,000円程度でも購入できます。
最近のオーディオインターフェイスは購入すると無料でDAWが付属していることが多いので、購入する際は付属ソフトウェアにも注目してみてください。
PCソフトだと操作方法を覚えられるか不安というかたにはスマホのアプリもおすすめです。
iPhoneやiPadではGarageBandというアップル社製のアプリが無料で利用できるので、ios用のオーディオインターフェイスを購入すれば手軽にスマホで録音ができてしまいます。
録音して形に残すという目標は、自分の姿を客観的に捉えることにもつながるので、手軽でありながら効果も高いおすすめの目標です。
録音して自分が聞くだけだと物足りないという方はSNSでシェアするという方法もあります。
SNSでシェアする場合、聞く側の立場からすると音源だけでは面白くないので、動画としてアップした方がより多くの人にみてもらえると思います。
facebookやinstagramで知人に対してシェアしてみたり、「おっさんの自分にはハードルが高すぎる!」という方はyoutubeに匿名でアップすることもできます。
練習した成果を誰かに聞いてもらうという目標があれば、より完成度を高めようというモチベーションアップにも繋がり、結果としてギターの上達にも繋がってきます。
最後に
今回ご紹介した
- 練習環境を整える
- 焦点を絞る
- 目標を設定する
この3つのポイントを頭にいれてギターの練習に取り組むことが、限られた時間の中で最大限の成果を生み出すポイントになります。
充実した人生を過ごす為には趣味を持つことが大切だと言われています。
ギターはマイペースで続けることができ、何歳になっても弾き続けられる楽器なので一生の趣味としては最適だと思います。
ギターを弾いてみたいという方は迷わずその一歩を踏み出してください。
その一歩が楽しいギター人生の始まりとなるでしょう。
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