カポタストの使い方 歌いやすいキーで弾く方法
アコギで弾き語りをするなら必ず購入しておきたいアイテムがカポタスト、略してカポです。
ギターにカポを取り付けると、押さえづらいコードも楽に押さえられるようになったり、自分が歌いやすい高さに曲のキーを変えることが簡単にできてしまいます。
今回はそんな便利アイテム、カポの使い方や選び方、弾き語りに便利な無料楽譜サイトでのかしこいカポの使い方などをご紹介していきます。
ギター弾き語りの必須アイテム、カポタストの魅力を存分に味わってください!!
目次
カポタストを使う2大メリット
コードが押さえやすくなる
ギター初心者の鬼門となるFコードは6〜1弦までを人差し指でセーハする必要があります。
Fのセーハがうまくできず、挫折したという話はギター経験者あるあるです。
しかし、カポを使うとこのFコードがいとも簡単に押さえられてしまいます。
カポを1フレットに取り付け、Eのコードフォームを押さえるだけであの悪名高きFが弾けてしまいました!!
しかしひとつだけ問題があります。
Fを弾くだけならいいのですが、C- F というコード進行の曲を弾くときに、1フレットにカポを取り付けてしまうと、Fは押さえやすいのですがCが弾けなくなってしまいます。
Cを別のフォームで押さえる必要が出てくるので、その曲で使われるコード全体が弾きやすくなっているか見つつ、カポをつけるべきか、つけないべきか判断する必要があります。
歌いやすいキーに変えられる
女性が男性の歌を歌おうと思ったとき、低い声が出ずうまく歌えないことがあります。
そんなとき、カラオケではリモコンについているボタンで簡単に音を高くすることができます。
自分の声に合うように、カラオケの音を高くすることを「キーを上げる」と言います。
カポもカラオケのリモコンのように簡単に「キーを上げる」ことができます。
カポなしで弾いていた曲の場合、カポを1フレットに取り付けてそれまでと同じコードフォームで弾くとキーが半音上がったことになります。
コード進行がC – G の曲があったとします。
カポを1フレットに取り付け、C – G のコードフォームで同じように弾いた場合、実際に鳴っている音はそれぞれ半音上がっているので、C# – G# というコード進行になります。
カポを任意のフレットに取り付け、それまでと同じコードフォームで弾くだけで簡単にキーを変える(移調する)ことができました。
カポタストの便利な使い方
無料の楽譜サイトを使う場合
アコギで弾き語りをしようと思ったとき、まずは「曲名 + コード」というワードで検索する人が多いと思います。
そこで上位に出てくるのが歌詞とコードが書かれた楽譜サイトです。
「マリーゴールド コード」と検索して最初に出てきたサイト(U-FRETさん)、をのぞいてみるとこのような画面になっています。
赤枠で囲った部分には(capo 2)と表記されており、これは「カポタストを2フレットに取り付けてくださいね」という意味です。
2フレットにカポを取り付けた状態で、表示されたコードを弾いていくと原曲と同じキーで弾けるようになっています。
ここでひとつ注意してほしいのが、表示されているのは押さえるコードフォームの形であって、実際に鳴っている音ではないということです。
この曲のAメロ4小節の実際のコード進行は
D – A/C# – Bm – A
となっています。
ですが、U-FRETさんでは
C – G/B – Am G
と表記されています。
これは
「カポタストを2フレットに取り付けた状態で、[C – G/B – Am G]のコードフォームで弾くと、原曲と同じ[D – A/C# – Bm – A]の音が鳴りますよ」という意味です。
サイトに書かれているコードと実際にギターから出る音は違うということを頭の片隅においておきましょう。
(ひとりで弾き語る場合は特に問題ありませんが、他の楽器と一緒に演奏する場合などは話がかみ合わず混乱を招く原因になります)
キーを上げる場合
先ほどもご紹介しましたが、キーを上げる場合はカポタストをつける位置を1フレット上げるごとに半音ずつ上がるので、自分の歌いやすい高さになるまで上げていきましょう。
しかし、歌いたい曲と自分の声域があまりに離れており、10フレットにカポをつけることになったりするとギターのサウンドや弾きやすさの面で問題が出てきます。
そんなときはあえてギターのキーを下げ、1オクターブ上で歌うという方法もあります。
キーを下げる場合
キーを下げたい場合、カポはどうやって使うのでしょうか?
先ほどのマリーゴールドなら最初から2フレットにカポを取り付けていたので、1フレットに取り付けることで半音下げることができます。
カポを外して弾くと半音×2段階で、原曲から全音下がったことになります。
2段階まではカポの取り付け位置を変えることで簡単にキーを下げられたのですが、3段階下げたい場合はどうすればいいのでしょう?
もうカポはありません。
ここで、カポをずらしてキーを下げる大まかな流れをまとめると。
①カポを取り付けた状態で弾く
↓
②カポをずらしてキーを下げる
でした。
分かりやすくするため、ここからは曲を変更してスピッツの「空も飛べるはず」をお題にします。
Voの草野 マサムネさんの声は高く、同じキーでは歌えないという男性も多いと思います。
今回は原曲からキーを2段階(全音)下げて弾くことを目標にしたいと思います。
この曲のAメロ4小節のコード進行はC – Dm – G – Am となっています。
このコードをカポありの状態で弾けるようにしてからカポをずらしていけばいいのです。
カポなしの曲をカポありの状態で弾く?
これを頭の中で瞬時にできるようになるにはある程度、音楽理論の知識も必要になってくるので、ここでは簡単な裏技テクニックをご紹介します。
またもやU-FRETさんを使わせていただきます。
ほんとに便利なサイトです。
(いつもお世話になっております、ありがとうございます)
±0(原曲キー)となっている部分をクリックすると
このようなメニューが出てくるので、何フレットにカポを取り付けるか選択します。
今回はキーを2段階下げたいので、2フレットにカポをつけた状態で弾けるようにしてから、カポを取り外せば2段階下げたことになりますね。
「Capo2」を選択してコードを見てみましょう。
Aメロ4小節のコードはA# – Cm – F – Gm となりました。
4つともセーハコードで、とても押さえづらそうです。。。
これは良くありません、別の方法を探してみましょう。
では「Capo3」にしてみましょう。
A – Bm – E – F#m となりました。
さっきよりはマシですが、セーハコードが2つ出てきます。
今度は「Capo5」を試してみましょう。
G – Am – D – Em となりました。
オープンコードばかりでとても押さえやすそうです!!
カポを5フレットに取り付けてG – Am – D – Em のコードフォームで弾くと、原曲と同じキーで簡単に弾けることが分かりました。
あとはカポを2フレット分ずらして3フレットに取り付け、G – Am – D – Em のコードフォームで弾くと、原曲キーから2段階(全音)下がったキーになるというわけです。
マリーゴールドでも3段階キーを下げたい場合、「Capo5」の状態でコードを表示し、カポを3フレット分下げて2フレットに取り付けることで、原曲キーから3段階下がった高さで弾くことができます。
U-FRETさんの便利機能を使った裏技。
ぜひ覚えておいてください。
カポタストの取り付け方
カポはフレットのすぐ横に取り付けます。
上の写真は2カポと呼ばれる状態です。
2フレットのすぐ横(ヘッド側)に取り付けます。
フレットから離れたところに取り付けた場合、音がきれいに出なかったり、チューニングが狂ってしまうなどの弊害が出てしまいます。
※フレットとフレットの中間にカポを取り付けると弦が強く押し曲げられてしまい、音がシャープ(高くなる)します。
カポを正しい位置に取り付けてもチューニングは微妙に狂ってしまうものです。
カポタストを取り付けた状態でもう一度チューニングするクセをつけておきましょう。
カポタストの種類と選び方
カポにはいくつかの種類がありますが、代表的なものはバネ式とクリップ式と呼ばれるタイプになります。
使いやすさやカポタストとしての性能の面からも、最初の1本はこのどちらかを選べば安心です。
バネ式はワンタッチで取り付けができるため、曲中で転調があっても一瞬で対応できるというメリットもあります。
その反面、弦を押さえつける力を調整できないのでギターとの相性(ネックの太さなど)によってはチューニングが安定しない場合もあります。
クリップ式は弦を押さえる強さを微調整できるため、チューニングは安定しやすいのですが取り付けに少し手間がかかるというデメリットもあります。
手間がかかると言っても「バネ式に比べると」というレベルなので、慣れてくると気になりません。
ちなみに私はSHUBB社製のクリップ式を長年愛用しています。
まとめ
弾き語りをするならゼッタイに持っておきたいアイテム、カポタストについて解説してきました。
- 押さえやすいコードで弾き語れる
- 自分の声にあったキーに簡単に移調できる
という大きなメリットがありました。
また、今回ご紹介した以外にも
- ギター2本で演奏する場合にサウンドの広がりをつける
- カポなしでは弾けない斬新なフレーズが弾ける
など様々な用途で使われています。
そんな魅力たっぷりなカポタストを使いこなして、楽しい弾き語りライフをお過ごしください。
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