必ず弾けるFコードの押さえ方とコツ

初心者向け

ギター初心者のゆく手を拒む最大の関門「Fコード」をきれいに鳴らすためには、4つのコツがあります。

オンラインギターレッスンのTHE POCKETを運営する筆者が、20年以上のギター講師経験の中で伝えてきた、Fをきれいに、簡単に鳴らすためのコツと練習方法を包み隠さずお伝えしていきます。

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Fコードの押さえ方

まずはFコードの基本的な押さえ方をチェックしましょう。

Fコード 基本の押さえ方

人差し指を寝かせて6〜1弦の1フレットを押さえ、5弦を薬指、4弦を小指、3弦を中指で押さえます。

Fコードのように1本の指で複数の弦を押さえるテクニックを「セーハ」や「バレー」と呼び、このテクニックを使って押さえるコードは「セーハコード」や「バレーコード」と呼ばれます。

【Fコードのコツ1】人差し指の上手な使い方

ここからは細かな押さえ方のコツを見ていきます。
ギターを持って、一緒にチェックしながら読み進めてください。

1フレットのすぐ横を押さえる

弦を押さえるときの基本ですが、できるだけフレットの近くを押さえるようにしましょう。
Fコードの場合は1フレットのすぐ横に指を置きます。

フレットのすぐ横を押さえましょう

フレットの近くを押さえることで、より少ない力で弦を押さえられるようになります。

軽く曲げてみる

また、人差し指を無理にまっすぐ伸ばす必要はありません
右側の写真のように軽く曲がっていたほうが、指の先端と根元を弦に押しつけやすくなります。

人差し指が曲がっていてもよい

必要な弦だけを押さえるイメージを大切にしましょう。

人差し指の側面を使う

指を軽く曲げた場合、人差し指の腹では弦が押さえづらくなるので、側面(外側)で押さえます

人差し指の側面で

側面と言っても指を90度回転させる訳ではなく、少し外側に傾ける程度にしましょう。

押さえる弦は3本だけ

Fコードをタブ譜や写真で見ると、人差し指で6本の弦を押さえているように見えますが、実際は5弦、4弦、3弦は他の指が押さえてくれているので、人差し指は6弦、2弦、1弦の3本だけを押さえればいいのです。

Fコードの人差し指

人差し指全体に力を入れるのではなく、先端と根元に意識を集中しましょう。

上下の位置

指には第一関節と第二関節があり、そのおかげで指には凸凹があります。

指には凸凹がある

第一関節と第二関節の部分(凹の部分)では弦が押さえづらく、Fコードの場合は2弦が関節の影響で鳴りづらくなります。
指を少しずつ上下に動かし、音が出やすい位置を見つけましょう。

人差し指を上下にずらしてみる

指の長さや形、凸凹具合も人によって違うので、自分の指に合った押さえやすいポジションをじっくりと探していきます

【Fコードのコツ2】中指、薬指、小指は立てて押さえる

Fでいちばん難しいのはセーハした人差し指の扱いですが、人差し指に集中するあまり5〜3弦の音が出ないというケースもよくあります。
中指、薬指、人差し指の使い方もチェックしておきましょう。

指を立てる

人差し指は寝かせますが、他の指は寝かせずに立てます。

指は立てる

それぞれの指が弦を真上から押さえるように意識してください。
特に中指と小指が寝ていると、隣の弦に触れて音が出なくなるので注意しましょう。

※爪が伸びていると弦を真上から押さえられないので、短く切っておきます

指の先端で押さえる

指を立てていても、指と弦が当たるポイントがずれていれば力が上手く伝わらなかったり、指が隣の弦に触れてしまいます。

指の先端で弦を押さえる

指の骨の先端で押さえるイメージを持つと、ベストなポジションで押さえることができます。

爪を切る

基本的なことですが、意外と疎かになっている方もいます。
爪が伸びていると指板に爪が当たってしまし、正しく弦を押さえることができません。
Fコードに限らず、ギターを弾くときは左手の爪を切っておきましょう。

【Fコードのコツ3】実は大切!親指の使い方

弦を直接押さえる人差し指にばかり注目されがちですが、ネックを裏から支える親指の使い方も大切なポイントです。

ネックの真ん中に添える

親指はネックの中央部分に添えるようにします。

親指はネックの真ん中を押さえる

親指の位置が下すぎると力が逃げてしまい、ネックをはさみ込む力が人差し指にうまく伝わりません。

人差し指と中指の中間に添える

親指は、人差し指やその他の指が弦を押さえ込むための支えとなります。
セーハコードの場合、いちばん力が必要な人差し指の真裏〜中指との中間あたりに親指を持ってきてあげると、力を無駄なく人差し指に伝えることができます。

人差し指と中指の間に親指を置く

指先を上に向ける

親指の先端が上を向くようにしましょう。

親指の先端が上を向くように

親指が外側を向いていると親指の位置や、弦を押さえる指の角度が変わり力が分散してしまうため、弦に力がうまく伝わりません。

第一関節で押さえる

親指のどこでネックを支えるかも大切なポイントです。
第一関節の少し上の部分をネックに添えることで、握る力を無駄なくネックに伝えることができます。

親指の第一関節の少し上でネックをはさむ

これが親指の先端だったり付け根だったりすると、力が分散してしまいます。
また、親指の側面(人差し指側)でネックを支えるイメージを持つと、手首に負担をかけることなく自然なフォームになってきます。

【Fコードのコツ4】腕全体も意識しよう

ここまでは細かな指の使い方をみてきましたが、最後は腕全体の使い方をみていきましょう。
ここまでの細かな指づかいを見直して音が出るようになっていれば、腕の使い方を覚えるともっと楽に音が出せるようになるでしょう。

脇を締めて肘を引く

脇が開いていると指に力が伝わりづらくなるので、腕全体に無駄な力が入ってしまいます。
脇を締めて肘を身体の方向に軽く引き寄せることで、指に力が伝わりやすくなり最小限の力でFコードが押さえられます。

脇を締める

ネックは軽く斜め前に

脇を締めることに注意するあまり、ギターのネックまで引き寄せられているケースもあります。
ギターのネックは自分の身体に対して斜め前を向くフォームが基本です。

ネックは斜め前に押し出す

基本のフォームを崩さず、肘や手首に負担のない自然な構え方を目指しましょう。

手の甲を手前に引く

手の甲が前に出ていると握る力が逃げてしまい、特に1、2弦が上手く鳴らないので、手の甲を手前(体の方向)に引いて力が指全体に伝わりやすいようにします。

手の甲を引く

Fコードをキレイに鳴らす4つのステップ

ここまでのポイントを一つずつチェックして、音はきれいに出るようになってきましたか?
音がきれいに出ないという方は次の順番で練習してみましょう。

【ステップ1】人差し指

Fコードの人差し指だけで押さえてみる
まずは人差し指だけで押さえてみて、6弦、2弦、1弦の順番で弾いてみましょう。まずは人差し指を上下左右に少しずつ動かし、この3本の弦が鳴るポイントを探しましょう。

【ステップ2】薬指

薬指を追加する
人差し指のポイントがつかめたら、人差し指が動かないように注意しながら薬指で5弦の3フレットを押さえます。6弦、5弦、2弦、1弦の音が出ているか確認しましょう。

【ステップ3】小指

小指を追加する
次は小指で4弦の3フレットを押さえます。6弦、5弦、4弦、2弦、1弦の音は出ていますか?人差し指で押さえている音が出なくなった場合は①に戻って押さえ直しましょう。

【ステップ4】人差し指

Fコードの全部の弦がなっているか
中指で3弦の2フレットを押さえて6弦から1弦まで音が出ているか1本ずつ確認します。2弦が鳴らない場合、中指のお腹部分が2弦に当たっていることがよくあります。

ひとつずつチェックして、どこの弦が鳴っていないのか?鳴らない原因はなんなのか?突き止めていくと、次第にFコードをきれいに鳴らすコツがつかめてきます。

これもF?!簡単な押さえ方

どうしてもFコードがきれいに鳴らせない場合、今は無理をせず、押さえ方を簡単にした省略フォームで押さえてみましょう。
省略フォームと言ってもFコードを構成している大事な音はすべて入っているので、弾き語りで省略フォームを使ってもおかしな伴奏になるようなことはありません。

省略フォーム1

中指、薬指、小指は同じ押さえ方で、人差し指が1、2弦だけを押さえる弾き方に変わっています。
Fコード省略フォーム1

省略フォーム2

押さえ方もガラッと変わり薬指、中指、人差し指だけで押さえるパターンです。
Fコード省略フォーム2

どちらの押さえ方もFコードの響きは損なわないので、押さえやすいフォームを選んで覚えてください。

違いがあるとすると、普通のFコードは6本、省略フォーム1は5本、省略フォーム2は4本、と鳴る弦の数が減るので、コードを弾いた時の迫力が物足りなくなるかもしれませんが、ここでは目をつぶっておきましょう。
他のコードやフレーズを練習し、ギターを弾くことに慣れると自然にFが押さえられたという人も多くいるので、時間を置いて再チャレンジしてみてください。

Fコードの押さえ方のコツまとめ

Fコードは確かに難しいコードで、こんなに気を付けるポイントがあるのか?!と驚かれたかもしれませんが、慣れてくれば意識せずに押さえることができます。
細かなポイントですが、一つずつおさらいしてみましょう。

■人差し指の使い方

  1. 1フレットのすぐ近くを押さえられているか?
    (フレットのすぐ近くを押さえることで、少ない力できれいに音を鳴らせる)
  2. 人差し指を無理にまっすぐ伸ばしていないか
    (人差し指を軽く曲げたほうが押さえやすくなる場合もあります)
  3. 指の側面で押さえているか?
    (人差し指の腹部分ではなく、親指寄りの側面で押さえるイメージ)
  4. 6弦、2弦、1弦の3本だけを押さえているか?
    (5弦、4弦、3弦は他の指が押さえるため、人差し指はFコードに必要な3本の弦に集中しましょう)
  5. 関節の凸凹に合わせているか?
    (人それぞれ指の形状が違うので、人差し指を上下に動かしながら押さえやすいポジションを探しましょう)

■中指、薬指、小指の使い方

  1. 指を立てて弦を押さえていますか?
    (爪と指板が直角になるイメージで、弦を真上から押さえましょう)
  2. 指の先端で押さえていますか?
    (指の骨の先端で押さえるとベストなポジションで、かつ真上から押さえられます)
  3. 爪は短く切っていますか?
    (爪が伸びていると上手く弦を押さえられません)

■親指の使い方

  1. ネックの真ん中に添えていますか?(上下の位置)
    (ネック(裏)の真ん中に親指を添えると、挟み込む力が効率良く伝わります)
  2. 人差し指と中指の中間に添えていますか?(左右の位置)
    (弦を押さえている指に効率良く力を伝えるためには、親指を置く場所が大切です)
  3. 親指の先端は上を向いていますか?
    (親指の向きが悪いと他の指のポジションや角度にも悪い影響を及ぼしてしまいます)
  4. ネックの裏を第一関節で押さえていますか?
    (親指の先端や付け根で押さえると、力が分散したりポジションが安定しません)

■腕の使い方

  1. が空いていませんか?
    (脇を締めて肘を引くと、指の角度や力の伝わりが理想的になります)
  2. ネックまで引き寄せていませんか
    (ネックが体に近づきすぎると手首が痛くなったり、力が伝わりづらくなります)
  3. 手の甲が前に出ていませんか?
    (手の甲を手前に弾くことで、力が指全体に伝わりやすくなります)

必ず弾けるようになります

これらのポイントはFコードだけでなく、セーハコード全般に共通する押さえ方のコツなので、音が上手く出ない場合このポイントをひとつずつ見直してどこに原因があるのか確かめましょう。

ひとつのポイントを改善して音が出たと思っても、しばらくするとまた音が出なくなったなんてこともあります。
そんな時は、知らず知らずのうちに別のポイントがずれてしまっていると考えられるので、もう一度ひとつずつ見直していきます。

ギターに不慣れな初心者の方が、いきなりFコードを押さえるのはとてもハードルの高い行為ですが、今押さえられなくてもギターを弾き続けて、指を使うことに慣れてきたら必ず弾けるようになります。
今弾けなくても、他の練習をしていれば1週間後に弾けるようになるかもしれません。
諦めずギターの練習を続けることがいちばんの近道だということを忘れず、じっくりとトライしていきましょう!!

Fコード以外の大切なコードもチェックしておきましょう。

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