弾けた!Fコードの押さえ方を徹底解剖

初心者向け

25年ほど前、筆者がギターをはじめた時に親戚のおじさんが「俺も昔ギター弾いてたんやけど、Fが押さえられんで辞めてしもたわ〜!ガハハ!」と言っていました。

今も昔も変わらずにギター初心者のゆく手を拒む最大の関門が「Fコード」です。
そんなFコードが原因でギターを挫折する人が1人でも減るように、オンライン専門のギタースクール「THE POCKET」を運営する筆者が20年以上ギター講師を続けてきた中で見つけ出した、Fをきれいに鳴らすためのコツと練習方法を包み隠さずお伝えしていきます。

Fコードの押さえ方

まずはFの基本的な押さえ方をチェックしましょう。

F

人差し指を寝かせて6〜1弦の1フレットを押さえて、5〜3弦は別々の指で押さえます。

複数の弦を1本の指で押さえる弾き方を「セーハ」や「バレー」と呼び、Fコードのように1本の指で複数の弦を押さえるコードを「セーハコード」や「バレーコード」と呼びます。

人差し指の使い方

ここからは細かな押さえ方のコツを見ていきます。
ギターを持って、一緒にチェックしながら読み進めてください。

側面を使う

人差し指の真ん中ではなく、側面(外側)で弦を押さえます。

人差し指の側面で

また、人差し指を無理にまっすぐ伸ばす必要はありません。
右側の写真のように軽く曲がっていた方が、人差し指の側面で弦を押さえやすくなります。

人差し指が曲がっていてもよい

上下の位置

指には第一関節と第二関節があり、そのおかげで指には凸凹があります。

指には凸凹がある

関節(凹の部分)では弦が押さえづらいので、指を少しずつ上下に動かし、弦の上に関節が乗らない押さえ方を見つけてください。

人差し指を上下にずらしてみる

指の長さや形、凸凹具合も人それぞれ違うので、自分の指に合った押さえやすいポジションをじっくりと探してみましょう。

フレットのすぐ横を押さえる

弦を押さえるときの基本ですが、できるだけフレットの近くを押さえるようにしましょう。
フレットの近くを押さえることで、より少ない力で弦を押さえられるようになります。

フレットのすぐ横を押さえましょう

指がナット側にいくほどきれいな音が鳴りづらくなってしまいます。

押さえる弦は3本だけ

タブ譜や写真で見ると、人差し指で6本の弦を押さえているように見えますが、実際は5弦、4弦、3弦は他の指が押さえてくれているので、人差し指は6弦、2弦、1弦の3本を押さえるだけでいいのです。

Fコードの人差し指

人差し指全体に力を入れるのではなく、先端と根元に意識を集中しましょう。
また、人差し指を軽く曲げた状態のほうが指の先端と根元を弦に押しつけやすくなります。
人差し指の側面で必要な弦だけを押さえるイメージを大切にしましょう。

中指、薬指、小指の使い方

Fでいちばん難しいのはセーハした人差し指の扱いですが、人差し指に集中するあまり5〜3弦の音が出ないというケースもよくあります。
中指、薬指、人差し指の使い方もチェックしておきましょう。

指を立てる

人差し指は寝かせますが、他の指は寝かせずに立てます。

指は立てる

それぞれの指が弦を真上から押さえるように意識してください。
特に中指と小指が寝ていると、隣の弦に触れて音が出なくなるので注意しましょう。

指の先端で押さえる

指を立てていても、指と弦が当たるポイントがずれていれば力が上手く伝わらなかったり、指が隣の弦に触れてしまったりします。

指の先端で弦を押さえる

指の先端で弦を押さえますが、指の肉部分ではなく、骨の先端で押さえるイメージを持つとベストなポジションで押さえることができます。

親指の使い方

弦を直接押さえる人差し指にばかり注目されがちですが、ネックを裏から支える親指の使い方も大切なポイントです。

ネックの真ん中を押さえる

親指はネックの中央部分を押さえるようにします。

親指はネックの真ん中を押さえる

親指の位置が下すぎると力が逃げてしまい、ネックをはさみ込む力が人差し指にうまく伝わりません。

人差し指と中指の中間を押さえる

親指は、人差し指やその他の指が弦を押さえ込むための支えとなります。
セーハコードの場合、いちばん力が必要な人差し指の真裏〜中指との中間あたりに親指を持ってきてあげると、力を無駄なく人差し指に伝えることができます。

人差し指と中指の間に親指を置く

指先を上に向ける

親指の先端が上を向くようにしましょう。

親指の先端が上を向くように

親指が外側を向いていると力が分散してしまい、弦に手の力がうまく伝わりません。

第一関節で押さえる

親指のどこでネックを支えるかも大切なポイントです。
第一関節の少し上でネックをはさみ込むことで、親指の力を無駄なくネックに伝えることができます。

親指の第一関節の少し上でネックをはさむ

また、親指の側面(人差し指側)でネックを支えるイメージを持つと、手首に負担をかけることなく自然なフォームになってきます。

腕全体の使い方

ここまでは細かな指の使い方をみてきましたが、最後は腕全体の使い方をみていきましょう。
ここまでの細かな指づかいを見直して音が出るようになっていれば、腕の使い方を覚えるともっと楽に音が出せるようになるでしょう。

手の甲を手前に引く

手の甲が前に出ていると握る力が逃げてしまい、特に1、2弦が上手く鳴らないので、手の甲を手前に引いて力が指全体に伝わりやすいようにします。

手の甲を引く

脇を締めて肘を引く

脇が開いていると手に力が入りづらくなるので、腕全体に無駄な力が入ってしまいます。
脇を締めて肘を身体の方向に軽く引き寄せることで、手に力を入れやすくなり最小限の力でFコードが押さえられます。

脇を締める

ネックは軽く斜め前に

脇を締めることに注意するあまり、ギターのネックまで引き寄せられているケースもあります。
ギターのネックは自分の身体に対して斜め前を向くフォームが基本です。

ネックは斜め前に押し出す

基本のフォームを崩さず、肘や手首に負担のない自然な構え方を目指しましょう。

Fコードの練習方法

ここまでのポイントを一つずつチェックして、音はきれいに出るようになってきましたか?
音がきれいに出ないという方は次の順番で練習してみましょう。

Fコードの人差し指だけで押さえてみる
まずは人差し指だけで押さえてみて、6弦、2弦、1弦の順番で弾いてみましょう。まずは人差し指を上下左右に少しずつ動かし、この3本の弦が鳴るポイントを探しましょう。
薬指を追加する
人差し指のポイントがつかめたら、人差し指が動かないように注意しながら薬指で5弦の3フレットを押さえます。6弦、5弦、2弦、1弦の音が出ているか確認しましょう。
小指を追加する
次は小指で4弦の3フレットを押さえます。6弦、5弦、4弦、2弦、1弦の音は出ていますか?人差し指で押さえている音が出なくなった場合は①に戻って押さえ直しましょう。
Fコードの全部の弦がなっているか
中指で3弦の2フレットを押さえて6弦から1弦まで音が出ているか1本ずつ確認します。2弦が鳴らない場合、中指のお腹部分が2弦に当たっていることがよくあります。

ひとつずつチェックして、どこの弦が鳴っていないのか?鳴らない原因はなんなのか?突き止めていくと、次第にFコードをきれいに鳴らすコツがつかめてきます。

Fの簡単省略フォーム

どうしてもFコードがきれいに鳴らせない場合、今は無理をせず、押さえ方を簡単にした省略フォームで押さえてみましょう。
省略フォームと言ってもFコードを構成している大事な音はすべて入っているので、弾き語りで省略フォームを使ってもおかしな伴奏になるようなことはありません。

1つ目は中指、薬指、小指は同じ押さえ方で、人差し指が1、2弦だけを押さえる弾き方に変わっています。
Fコード省略フォーム1

2つ目は押さえ方もガラッと変わり薬指、中指、人差し指だけで押さえるパターンです。
Fコード省略フォーム2

どちらの押さえ方もFコードの響きは損なわないので、押さえやすいフォームを選んで覚えてください。

違いがあるとすると、普通のFは6本、省略フォーム1は5本、省略フォーム2は4本と鳴る弦の数が減るので、コードを弾いた時の迫力が物足りなくなるかもしれませんが、ここでは目をつぶっておきましょう。
他のコードやフレーズを練習し、ギターを弾くことに慣れると自然にFが押さえられたという人も多くいるので、時間を置いて再チャレンジしてみてください。

まとめ

Fコードは確かに難しいコードで、こんなに気を付けるポイントがあるのか?!と驚かれたかもしれませんが、慣れてくれば意識せずに押さえることができます。

  1. Fコードのポジション
  2. 人差し指の使い方
  3. 親指の位置
  4. 人差し指以外の使い方
  5. 腕全体の使い方

これらのステップはFコードだけでなく、セーハコード全般に共通する押さえ方のコツなので、音が上手く出ない場合この5つのポイントをひとつずつ見直してどこに原因があるのか確かめましょう。

ひとつのポイントを改善して音が出たと思っても、しばらくするとまた音が出なくなったなんてこともあります。
そんな時は、知らず知らずのうちに別のポイントがずれてしまっていると考えられるので、もう一度ひとつずつ見直していきます。

ギターに不慣れな初心者の方が、いきなりFコードを押さえるのはとてもハードルの高い行為ですが、今押さえられなくてもギターを弾き続けて、指を使うことに慣れてきたら必ず弾けるようになります。
今弾けなくても、他の練習をしていれば1週間後に弾けるようになるかもしれません。
諦めず続けることがいちばんの近道だということを忘れず、じっくりとトライしていきましょう!!

Fコード以外の大切なコードもチェックしておきましょう。

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